最終更新 2026-09-23
「売ったら、いくら残るのか」。相場の次に必ず出てくる問いです。売却価格から引かれるのは、大きく分けて税金と仲介の費用の2つ。売り方(株式譲渡か事業譲渡か)で税金の種類が変わるので、その違いを先に押さえると、手取りの見当がつきます。
引かれるものは2種類です。ひとつは税金、もうひとつは仲介の費用。このほか、借入が残っていれば返済に充てる分が手取りから減ります。
税金の種類は、会社(株式)を売るのか、事業(資産)を売るのかで変わります。
法人の株式をオーナー個人が売る場合、売却益(売却価格から取得費と譲渡費用を引いた額)に対して、所得税15%・復興特別所得税0.315%・住民税5%、合計20.315%が課税されます。給与などほかの所得と分けて計算する「申告分離課税」です。
たとえば売却益が3,000万円なら税金は約610万円、手取りは約2,390万円(仲介費用を除く)です。税率は所得の大きさで変わらないので、見当がつけやすい売り方です。
店舗や設備、のれん(営業権)などを事業として売る場合、売主が法人なら売却益に法人税等がかかります。実効税率は会社の規模で異なりますが、中小企業でおおむね25〜35%の範囲です。売却代金は会社に入るので、オーナー個人が受け取るには、さらに役員退職金や配当として会社から出す必要があります。
個人事業の場合は、譲渡した資産の種類ごとに所得の区分が分かれ(事業所得・譲渡所得など)、ほかの所得と合算する総合課税になるものがあります。
また事業譲渡では、建物・設備・のれんなどは消費税の課税対象になります(土地と有価証券は非課税)。買い手が負担する形が一般的ですが、価格交渉で意識しておく必要があります。出典: 国税庁 タックスアンサー No.6105 課税の対象
株式譲渡の際、売却価格の一部を役員退職金として受け取る形にすることがあります。退職金は「退職所得控除」を引いたうえで残りの半分にだけ課税され、ほかの所得と分けて計算されるため、同じ金額を株式の対価で受け取るより税負担が軽くなる場合があります。
退職所得控除は、勤続20年以下なら40万円×勤続年数(最低80万円)、20年超なら800万円+70万円×(勤続年数−20年)です。たとえば勤続25年なら1,150万円が控除されます。
ただし、退職金の額が「不相当に高額」と判断されると会社側で経費にできないなどの制約があります。必ず税理士と設計してください。出典: 国税庁 タックスアンサー No.1420 退職金を受け取ったとき
仲介会社の費用は、着手金・月額費用・中間金・成功報酬の組み合わせで、会社によって大きく違います。着手金や月額費用がある場合、売れなくても費用が発生します。
当社は、査定・相談・掲載は無料で、成約したときだけ成功報酬をいただきます。売れなければ費用はかかりません。報酬の率と最低額は、相談の段階で先にお伝えします。
① 相場を見る(当社の査定・匿名30秒)→ ② そこから仲介費用を引く → ③ 株式譲渡なら残りの約20%を税金として引く。この3段階で、おおよその手取りが見えます。
正確な金額は、取得費(資本金として出したお金)、繰越欠損金、退職金の設計などで変わります。数字が見えたら、税理士に確認してください。先に手取りの見当がついていると、相談が具体的になり、時間も費用も節約できます。
売却益ではなく売却価格に税金がかかるのですか?
税金がかかるのは売却益(売却価格から取得費と譲渡費用を引いた額)です。たとえば資本金300万円で設立した会社の株式を3,000万円で売った場合、取得費300万円を引いた2,700万円が課税対象になります。
赤字の繰越(繰越欠損金)があると税金は減りますか?
事業譲渡で法人に売却益が出る場合、繰越欠損金と相殺できるので法人税が減ることがあります。株式譲渡の場合は個人の譲渡所得なので、会社の繰越欠損金は使えません。どちらが有利かは状況次第なので、税理士に確認してください。
査定の金額は、税引き前ですか?
税引き前の、売却価格の目安です。手取りは、そこから仲介の費用と税金を引いた額になります。当社の「しっかり査定」では、借入の返済を差し引いた手取りの目安まで出せます。
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