赤字の会社は売れるのか|「役員報酬を戻す」と黒字になる理由

最終更新 2026-09-23

「うちは赤字だから、売れるはずがない」。相談でいちばん多い思い込みです。買い手が見ているのは、決算書の最終行ではありません。オーナーが抜けたあとに、その事業がいくら生むか。そこを計算し直すと、赤字の会社の多くは黒字になります。

買い手が見るのは「決算書の赤字」ではなく「戻した利益」

小さな会社の決算書は、オーナーの判断でいくらでも赤字にできます。役員報酬を厚く取る、車や保険を会社で持つ、設備を買って減価償却を計上する。どれも節税として正しい行動ですが、その結果としての「赤字」は、事業の実力を表していません。

買い手は、決算書の営業利益に次のものを足し戻して計算します。

  • 役員報酬(買い手が自分の報酬を決め直すため)
  • 減価償却費(現金は出ていっていないため)
  • オーナー個人の経費(車・保険・交際費など、事業に不要なもの)
  • 支払利息(借入は買い手が引き継がない前提が多いため)
  • 一時的な費用(訴訟・災害・退職金など、毎年は起きないもの)

計算の例:申告は赤字、戻すと利益900万円

営業利益 ▲100万円の会社があるとします。役員報酬が800万円、減価償却費が150万円、オーナーの車と保険で年50万円を会社で払っている。これを戻すと、利益は900万円です。

ここでいう利益は、社長の役員報酬と減価償却を戻した、この店が1年で生んでいるお金のことです。業種別の倍率が2〜3倍なら、事業価値の目安は1,800万〜2,700万円。決算書は赤字でも、値段の付く会社です。

この計算は、会社はいくらで売れるのかで式ごと説明しています。当社の査定は、この足し戻しを自動で行って結果を出します。

赤字でも売れる会社の3つの共通点

戻しても赤字、という会社もあります。それでも売れる会社には共通点があります。

  • 顧客や契約が残る:定期契約・会員・常連など、買い手が引き継げる収益の元がある
  • 設備・許認可・立地に価値がある:ゼロから揃えるより買ったほうが安い
  • 赤字の原因が「オーナー固有」:報酬の取り方や本業と関係ない経費で、買い手が変われば消える赤字

売れにくいのは、赤字そのものではなく「赤字の理由」

売れにくいのは、赤字の理由が事業の構造にある場合です。たとえば、売上が毎年落ち続けている。主要な取引先を失った。オーナー個人の技術や人脈が無いと売上が立たない。こうした場合は、戻しても利益が出ず、買い手も引き継げません。

ただしその場合でも、設備・在庫・顧客リスト・許認可を部分的に譲渡して、廃業の費用を減らせることがあります。会社をたたむ前に、一度だけ確認してほしいことにまとめています。

赤字の会社を売るときに、先に整えておくこと

売る前に1〜2年あるなら、次の3つを整えると価格が上がります。

  • オーナー個人の経費を会社から外す:戻す項目が減り、買い手が信用しやすい数字になる
  • オーナーがいなくても回る仕組みを作る:レシピ・手順・顧客対応を人ではなく仕組みに
  • 月別の売上と主要取引先を整理する:赤字の理由を説明できる資料が、買い手の不安を消す

まず、戻した利益で相場を見てください

「赤字だから」で止まっている会社が、実際にはいちばん多く、いちばんもったいない状態です。決算書の営業利益と役員報酬の額が分かれば、当社の査定は30秒で戻した利益と相場を出します。お名前も会社名もうかがいません。売るかどうかは、数字を見てから考えれば十分です。

よくある質問

2期連続で赤字ですが、それでも査定できますか?

できます。査定は役員報酬・減価償却などを戻した利益で計算するので、申告上の赤字は前提として問題ありません。ただし売上が毎年落ちている場合は、その理由を買い手に説明できることが価格に効きます。

債務超過(借入が資産より多い)でも売れますか?

事業として利益が出ていれば売れることがあります。株式譲渡では借入も一緒に引き継がれるため価格は下がりますが、事業譲渡で事業だけを売り、代金を借入の返済に充てる形も取れます。金融機関との調整が必要なので、早めに相談してください。

戻して黒字にするのは、粉飾ではありませんか?

違います。決算書を書き換えるのではなく、買い手の立場で「引き継いだあとに残る利益」を計算し直す作業で、M&Aでは標準的な方法です。当社の査定では、何をいくら戻したかの内訳を全部表示します。

あなたの会社、いくら?

お名前・会社名・電話番号はうかがいません。業種と利益をタップで選ぶだけで、 実際に売買が成立した価格の統計にもとづく相場が30秒で表示されます。

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